編曲者 | 三浦秀秋(ミウラ・ヒデアキ) |
作曲者 | 服部隆之(ハットリ・タカユキ) |
シリーズ | ソロ(木管,金管,打楽器) |
編成概要 | アルト・サックス/ピアノ |
解説 | 【編成:アルト・サクソフォン/ピアノ(ピアノ伴奏あり)】 ●公益社団法人日本吹奏楽指導者協会(JBA)推薦楽譜 ●CD「ソロコンテスト・レパートリー・セレクション」に収録 《曲解説》 1970年に書かれた山崎豊子の小説を、TBSの開局55周年記念番組として2007年にTVドラマ化。そのメインテーマです。 ドラマのストーリーをそのまま音楽で表しているかのような、情念がむき出しになったかのような音楽です。アルトサックスのパッショナリティを存分に発揮して歌い上げましょう。伴奏も大いに鳴らしましょう。 冒頭ピアノの半音階、一つ一つをハッキリ聞かせるよりは、音を積み重ねていって音の洪水を作るイメージで。3小節目でその洪水を押し流すかのごとくサックスが吹き始められれば最高です。[A]に向かって感情を抑え、とても密やかにテーマを初めて下さい。[C]まではクレッシェンドがあっても、フレーズを少し膨らますぐらいに抑えて下さい。[C]からは大いに歌い上げて下さい。途中mfになるところも、柔らかい音になるのではなく、最高潮になりたい感情を押さえつけた結果、mfになる、というイメージで。 [F]後のffは、ただのロングトーンでなく、原曲のコーラスのように、音一つ一つを大地に打ち付けるような音楽になると良いでしょう。 (三浦秀秋) ////////////////////////////////////////////////////////// 「ソロコンテスト・レパートリー・セレクション」リリースによせて」 公益社団法人日本吹奏楽指導者協会(JBA) 会長 岡田知之 ロケットミュージックより邦人作曲家による管打楽器独奏用楽譜とCDのセットがリリースがされた。 JBAが開催している管打楽器ソロコンテストにおいて日本全国で多くの中学生と高校生が参加している。 しかし、取り上げる作品のほとんどが外国の作曲家によるもので、中には音楽大学生やプロフェッショナルの音楽家でも難しいと思われる作品を苦労して演奏している奏者も多く見受けられる。 このプロジェクトでは、我が国の管打楽器事情を知り尽くした邦人作曲家が、生徒たちの成長過程に見合った作品を提供してくれた事に大変意義を感じている。 同時にリリースされたCD単独で聴いても「ソロコンテスト」と題しているものの、一流演奏家の起用により観賞用音源として素晴らしい内容である。 将来活躍が期待される若手の音楽家育成のためにも、ロケットミュージックの素晴らしいこの企画に、これからも注目していきたい。 ////////////////////////////////////////////////////////// |
解説2 | 《服部隆之プロフィール》 パリ国立高等音楽院を修了し、1988年に帰国後、 ポップス〈福山雅治・椎名林檎・山崎まさよし 等〉からクラシック〈鮫島有美子・武満徹 等〉まで幅広いアーティストのアルバム、コンサート等の編曲を手がける。 作曲家として映画に於いては96年「蔵」98年「誘拐」・「ラヂオの時間」の3作品が日本アカデミー賞優秀音楽賞を受賞し、最新作は「もしドラ」がある。 テレビドラマでは「NHK連続テレビ小説・すずらん」「HERO」「王様のレストラン」NHK大河ドラマ「新選組!」「のだめカンタービレ」「華麗なる一族」「半沢直樹」「下町ロケット」NHK大河ドラマ「真田丸」等。 ミュージカル「オケピ!」、bunkamura 委嘱作品で上海シティダンスカンパニーとの日中共同制作「舞劇 楊貴妃」、2008年4月TBS「THE世界遺産」のメインテーマ、2010年上海万博「日本館」の音楽監督、2011年4月よりNHK教育テレビ「フックブックロー」の音楽担当、2015年「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」の音楽担当。この他にも「コマーシャル」「ゲーム音楽」等と多岐にわたる音楽ジャンルで作曲家として活躍中である。 《三浦秀秋プロフィール》 1982年生まれ。東京都在住。中学・高校と吹奏楽部でトロンボーンを吹く傍ら作編曲に興味を持ち、次第にそちらの世界に踏み込むようになる。高校卒業後、専門学校東京ミュージック&メディアアーツ尚美に入学し、作曲を川崎絵都夫、松尾祐孝の両氏に、ポピュラー・ジャズ理論を篠崎秀樹氏に師事。2004年3月、同校を卒業。現在オーケストラ、吹奏楽、各種商業音楽など幅広いジャンルに作・編曲をしている。 最近の目立った仕事としては、京都市交響楽団&加藤ミリヤ・オーケストラコンサートアレンジや、加藤登紀子シングルアレンジ、「ニュー・サウンズ・イン・ブラス」編曲参加など。現在、洗足学園音楽大学講師。 2003年、日本現代音楽協会「コントラバス・フェスタ」に公募入選、出品。 2004-5、2013年、2017年、”響宴”に入選、出品。 |
編成 | Alto Sax/Piano |