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一茶の俳句による打楽器のためのコンポジション【マルチパーカッション】 ソロ楽譜《12月5日発売》

★小林一茶の俳句をテーマに様々な打楽器のサウンドが彩ります★

商品番号 SOL137

グレード 4

出版社 ロケットミュージック

在庫:なし(お取り寄せ)
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¥3,960税込
作曲者 會田瑞樹(アイタ・ミズキ)
シリーズ ソロ(木管,金管,打楽器)
編成概要 マルチパーカッションソロ
収録曲リスト ?. 猫の子のちょいと押へる木の葉かな/?. 陽炎や道灌どのの物見塚/?. 青い田の露を肴やひとり酒/?. やれ打つな蝿が手をする足をする/?. かりかりと竹かぢりけりきりぎりす/?. 雪とけて村いっぱいの子どもかな/?. やせ蛙負けるな一茶ここにあり^^
解説 《一茶の俳句による打楽器のためのコンポジション:Composition for percussion Homage to Issa’s Haiku》
【編成:マルチパーカッション/(ピアノ伴奏なし、無伴奏)】

 3歳からヴァイオリンをスズキ・メソードで習い始めた僕にとって、小林一茶は身近な存在であった。一茶と同郷である鈴木鎮一先生はメソードの中に一茶の俳句の暗唱を推奨し、子どもたちにその味わいを伝えようとしていた。不真面目な生徒だったのでそこまでたくさん暗記はできなかったが、冒頭の「猫の子のちょいと押へる木の葉かな」はその音節の魅力も相まって、人生で初めて覚えた俳句と言えるだろう。

 月日は流れ、ヴァイオリンを打楽器に持ち替えてから20年以上になる。折に触れてスズキ・メソードで学んだことが生かされていることを感じる。創設者鈴木鎮一先生は穏やかなおじいさん時代の写真ばかりが有名だが、戦前は鈴木カルテットを結成し、当時の前衛作曲家たちの新作初演にも尽力していたこと、軍部が台頭する中真っ向から愛についての私論を雑誌掲載したこと、東京音楽学校に入学はせず教員として大活躍したこと等、熱いお人柄をひしひしと感じるようになった。

 その熱さを自分自身も強く意識して音楽活動に明け暮れていることに気がついたのである。その思いを音楽にしたいと常々思っていた。そして出来上がったのが本作品である。スズキ・メソードで出会った一茶の俳句を中心に、様々な打楽器のサウンドがその風景を彩る。

?. 猫の子のちょいと押へる木の葉かな  膜質打楽器を中心にリズムの魅力を探る。

?. 陽炎や道灌どのの物見塚  荒川区ゆかりの俳句。幻想的な断片。

?. 青い田の露を肴やひとり酒  こちらも荒川区ゆかりの俳句とされる。ほろ酔いの足取り。

?. やれ打つな蝿が手をする足をする  滑稽さを表出。

?. かりかりと竹かぢりけりきりぎりす  かりかりがりがりをスネアドラム一台で様々に表現。

?. 雪とけて村いっぱいの子どもかな  一茶の人間愛が込められた句をヴィブラフォンで。

?. やせ蛙負けるな一茶ここにあり  すべての楽器を用いての大団円。

會田瑞樹
解説2 〈會田瑞樹プロフィール〉
1988年宮城県仙台市生まれ。2010年日本現代音楽協会主催”競楽?”第二位入賞と同時にデビュー以降、これまでに300作品以上の新作初演を手がけ「初演魔」の異名をとる打楽器/ヴィブラフォン奏者。作曲家として2019年第10回JFC作曲賞入選、2021,2023年リトアニア聖クリストファー国際作曲コンクール特別賞を2度にわたり受賞。2022年2月には東京都「アートにエールを!」採択事業として初の自作自演個展を開催。10月には自らが作曲を手掛けた《祭禮―二台のヴィブラフォンのための協奏曲―》を新田ユリ指揮、京都室内合奏団とともに世界初演。2023年10月には全45曲からなる《北原白秋のまざあ・ぐうす》を発表。『今年出会った「新作」の中で、将来の育ち方が最も楽しみなひとつ。リミックスの時代たる21世紀の「創作」』(渡辺和氏)等の賞賛を受ける。2020年発売の最新アルバム「いつか聞いたうた ヴィブラフォンで奏でる日本の叙情」は年間最優秀ディスクとなる第59回レコードアカデミー賞受賞。ヴィブラフォン、現代作品の魅力を多彩に紹介した成果により令和2年度大阪文化祭奨励賞、令和3年度宮城県芸術選奨新人賞受賞。かなっくホールレジデントアーティスト。千代田区立九段小学校“九段planets”サポーターとして指揮者の任にあたるなど、ジャンルを越えた縦横無尽の活躍が続いている。
 2024年6月にはタイ・バンコクにおいて新作《日比谷》(萩原恭次郎詩)永野伶実氏委嘱作品《優しい女》両作品の初演は大きな反響を集めた。8月には指揮者として千代田区立九段小学校“九段planets”を率いて第72期TBSこども音楽コンクールに楽団創設以来の初参加。9月にはリトアニア・ヴィリニュスにおいて、モデスタス・バルカウスカス指揮、聖クリストファー室内合奏団シーズンオープニングコンサートに6年ぶりにソリストとして招かれ、自らが作曲を手掛けた《Stardust ―Concerto for Vibraphone and Strings Orchestra―》初演、11月には渕田嗣代氏委嘱作品《鶯の歌》(北原白秋詩)の初演が大成功を収めるなど、演奏、創作の両面からその音楽性を発揮し続けている。
編成 Multi Percussion (無伴奏)

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