作曲者 | 會田瑞樹(アイタ・ミズキ) |
シリーズ | ソロ(木管,金管,打楽器) |
編成概要 | ヴィブラフォン&パーカション |
解説 | 2024年6月に初演されたピアノと打楽器、語りのための《葛飾見聞録》(高久弦太脚本)をピアノと打楽器のために改めた作品である。葛飾の叙情を表現する語りが元々ついていたこともあり、周辺に伝わる民謡の旋律や音列を用いており、今にもお祭りが始まりそうな高揚感を伴う。 〈演奏のポイント〉 賑やかな冒頭は双方の呼吸を合わせることが重要である。祭りの躍動が作品の中心を占めており、速いパッセージも多いがひとつひとつの粒が際立つことが望ましい。Ex machina、機械的な部分は音色も一工夫あると嬉しい。一転してのカンタービレは心からその叙情を味わってほしい。エンディングにかけての鐘のサウンドは、会場いっぱいに響きが満ちあふれることを願う。 (會田瑞樹) |
解説2 | 〈會田瑞樹プロフィール〉 1988年宮城県仙台市生まれ。2010年日本現代音楽協会主催”競楽?”第二位入賞と同時にデビュー以降、これまでに300作品以上の新作初演を手がけ「初演魔」の異名をとる打楽器/ヴィブラフォン奏者。作曲家として2019年第10回JFC作曲賞入選、2021,2023年リトアニア聖クリストファー国際作曲コンクール特別賞を2度にわたり受賞。2022年2月には東京都「アートにエールを!」採択事業として初の自作自演個展を開催。10月には自らが作曲を手掛けた《祭禮―二台のヴィブラフォンのための協奏曲―》を新田ユリ指揮、京都室内合奏団とともに世界初演。2023年10月には全45曲からなる《北原白秋のまざあ・ぐうす》を発表。『今年出会った「新作」の中で、将来の育ち方が最も楽しみなひとつ。リミックスの時代たる21世紀の「創作」』(渡辺和氏)等の賞賛を受ける。2020年発売の最新アルバム「いつか聞いたうた ヴィブラフォンで奏でる日本の叙情」は年間最優秀ディスクとなる第59回レコードアカデミー賞受賞。ヴィブラフォン、現代作品の魅力を多彩に紹介した成果により令和2年度大阪文化祭奨励賞、令和3年度宮城県芸術選奨新人賞受賞。かなっくホールレジデントアーティスト。千代田区立九段小学校“九段planets”サポーターとして指揮者の任にあたるなど、ジャンルを越えた縦横無尽の活躍が続いている。 2024年6月にはタイ・バンコクにおいて新作《日比谷》(萩原恭次郎詩)永野伶実氏委嘱作品《優しい女》両作品の初演は大きな反響を集めた。8月には指揮者として千代田区立九段小学校“九段planets”を率いて第72期TBSこども音楽コンクールに楽団創設以来の初参加。9月にはリトアニア・ヴィリニュスにおいて、モデスタス・バルカウスカス指揮、聖クリストファー室内合奏団シーズンオープニングコンサートに6年ぶりにソリストとして招かれ、自らが作曲を手掛けた《Stardust ―Concerto for Vibraphone and Strings Orchestra―》初演、11月には渕田嗣代氏委嘱作品《鶯の歌》(北原白秋詩)の初演が予定されるなど、演奏、創作の両面からその音楽性を発揮し続けている。 |
編成 | ヴィブラフォン, パーカッション / ピアノ |
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