作曲者 | 清水大輔(シミズ・ダイスケ) |
シリーズ | オリジナル |
編成概要 | 吹奏楽 |
解説 | 【作曲家からの曲解説】 ポップ・アートの代表的な画家、ロイ・リキテンスタイン。漫画の1コマを、印刷インクのドットまで含めてキャンヴァスに拡大して描いた作品群で知られており、「ヘアリボンの少女」「Look Mickey」などが大変有名です。今作のタイトルはリキテンスタインのスタイルを表したものです。以前私は大編成のためにアンディ・ウォーホルを題材に曲を書きました。その後もっと少ない人数でさらにシャープなサウンド、楽想を作れないかと思い今回この作品を書き、ある意味私にとっての冒険であり挑戦でもあります。 短い序奏のあと力強い低音、ドラムスの4分音符のリズムによって曲は始まります。細かいアンサンブル、様々なモチーフが断片的に現れ、その後曲は4分の5拍子へと進みます。低音モチーフに導かれ強烈な力を持ち疾走し、フレーズが様々な楽器によって奏でられます。中間部では一変し静かな場面へと移りアルトサックスのソロによって曲は進みます。終始『歌』を意識した部分が終わると曲はコーダへと進み、前半に出て来た楽想がパズルのように組み替えられ登場します。最後は狂喜乱舞、そして最後にはGuchagucha(ぐちゃぐちゃ。サウンドクラスター)となり全員のユニゾンにより曲は幕を閉じます。 各楽想は描写した音楽ではありませんが、全体を通してリキテンスタインの絵をイメージして書きました。(清水大輔) |
解説2 | 【秋山紀夫先生 (日本吹奏楽指導者協会名誉会長) からの曲解説】 サブタイトルに「ロイ・リキテンスタインのための音楽」とあり、ポップ・アートの画家のイメージで作曲されています。リキテンスタインは、アンディ・ウォーホールらとともにポップ・アートの代表的な画家で、漫画の1コマの作品群が有名ですが、その強烈な線とシンプルな色彩の調和は見事です。一度、画家の作品を見ると参考になるかも知れません。音楽はモダンジャズのスタイルで、速いリズミカルな第1部と、ゆっくりしたアルト・サックスのソロによる歌う感じの第2部、第1部を再現し興奮して終わる第3部の3部形式です。福井県武生商業高等学校のファンク好きの植田先生にぴったりな感じの曲。上級バンド向き。 【指揮者:佐藤正人先生からの演奏上のアドヴァイス】 ロイ・リキテンスタインは1997年に亡くなったアメリカのポップアート(漫画の1コマ、印刷インクのドットをキャンパスに拡大していく作品群)の代表的な画家。清水氏はその現代的なタッチを曲中にイメージし作曲しています。スコアや演奏を聴いてもわかるように、曲の表現に必要とされるテクニックは、かなり高いレヴェルが要求されています。「プログレ」吹奏楽版といったイメージでしょうか。3/8を含む拍子感やテンポの変化、リズムの表現等アンサンブルを仕上げるのにかなり演奏技術を要します。ラストのGuchaGuchaへ向けてのクライマックスはご機嫌です。ある程度楽譜が自分たちのものになってきたら、ポップスのスタイルの要である、演奏に際しての決め事「音の切り方、処理、バランス…」を綿密に打ち合わせる必要があります。 ポップスが得意なバンド、Drumsに名手がいるバンドはぜひチャレンジしてほしいです。演奏を聴くだけでもご機嫌な作品ですね。CD「究極の吹奏楽 小編成コンクール」録音でのブリランテの渾身の演奏も素晴らしいです。 |
編成 | この楽譜は「小編成用」の楽譜で、小編成バンドでもコンクールに出場できるように、最小19人から演奏できるように工夫されています。 スコア識別 Full Score 木管楽器 Piccolo Flute Oboe(Opt.) Bassoon(Opt.) Bb Clarinet 1 Bb Clarinet 2 Bb Bass Clarinet Eb Alto Saxophone Bb Tenor Saxophone Eb Baritone Saxophone 金管・弦楽器 Bb Trumpet 1 Bb Trumpet 2 F Horns 1&2 Trombone 1 Trombone 2 Euphonium Tuba String Bass(Opt.) Piano 打楽器 Drum Set Percussion (Glockenspiel, Vibraphone) |
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