編曲者 | 佐川 馨(サガワ・カオル) |
作曲者 | 三浦真理(ミウラ・マリ) |
シリーズ | アンサンブル |
編成概要 | 金管八重奏 |
解説 | 【「流星」という題名が示すように、この作品は雄大な宇宙を縦横無尽にかけめぐる星をイメージして書きました。ある時は凛々しく、またある時は甘美なトロンボーンの音色が、この作品を演奏する時にきっと素晴らしい魅力を発揮してくれるものと期待しています。またこの作品は、アンサンブルといっても各パートのソリスティックな動きがふんだんに出てくるので、曲と共に演奏家の名人芸も堪能できることと思います。(1984年5月14日初演時のプログラムノートより引用)】 このスコアを何度も見て演奏を何度も聴いて私が感じた事は、流星から見える大きな宇宙の景色が表現されています。それぞれ自分が流星になって宇宙旅行をしていると思ってみてください。 「STAR WARS」というよりは「STAR TREK」といった感じでしょうか。 冒頭から練習番号7番の前までは宇宙へ向けて飛び立っていっているところでしょうか。トランペットとホルンの6連音符は眩い光があちこちで光りトロンボーンとテューバは大きな宇宙船がその光を掻き分けて大気圏へ突入して揺るぎなく進んでいくというような感じで。 練習番号7番は大気圏を抜けて無重力状態の宇宙の様子をイメージしてみてください。 101~103小節のトランペットはあちこちで光る星。それからは星屑や岩や浮遊物の間をすり抜けて飛んでいって12番はどんどん進んでいっている様を表現してください。 13番からは飛んでいる周りにもあちこちに流星が現れている様子を表しています。 183小節目からはそれまで騒がしかった状況から静かな空間へ出てきました。生命溢れる美しい青い星『地球』が目の前に現れてきました。 20番からの各メロディーは宇宙から見た地球を美しく表現してください。 27番からはエンディングに向かいます。少しずつ楽器が増えていき地球への帰還に向けて激しさを増していきます。無事に地球へ戻れるでしょうか 演奏していくともっといろいろな景色が見えてくると思います。 私も新日本フィルハーモニー交響楽団に在籍していた時にはジョンウィリアムズの映画音楽などよく演奏しました。特にSTAR WARSやE.T.などはとにかくワクワクするんです。何せ地球上では表現しきれない広さ、雄大さが宇宙には果てしなく広がっているんです。 皆さんもこの曲を演奏して壮大なスペースファンタジーを体験してみてください。 (井手詩朗) |
解説2 | 【作曲・三浦真理プロフィール】 1983年、国立音楽大学作曲科首席卒業。同大学院修了。第1回サクソフォーン協会主催作曲コンクール入選。ピアノデュオ国際作曲コンクール第1回・第2回入選。器楽・ピアノ・合唱作品多数。音楽教科書では、作詞も手がける。「想い出は銀の笛」「ジュリエットの肖像」「パガニーニへのオマージュ」他、フルート作品も出版されている。 【編曲・佐川 馨プロフィール】 山王中学校、秋田南高校で吹奏楽部に所属。山形大学特設音楽科を卒業後、秋田県で高校教諭として吹奏楽部を指導し、吹奏楽コンクール東北大会、全国大会に数多く出場。その後、秋田県教育委員会指導主事、知事部局主査、秋田大学准教授を経て2012年に山形大学に着任。専門は音楽教育学。音楽教育関連の著書・論文のほか、高校の音楽教科書や教師用指導書を執筆。現在は山形大学学術研究院教授。日本音楽表現学会、日本音楽教育学会会員。吹奏楽の編曲は≪三味線と吹奏楽のための津軽じょんがら節≫など。 |
編成 | Bb Trumpet 1 Bb Trumpet 2 Bb Trumpet 3 F Horn *Bb Flugelhorn Trombone 1 Trombone 2 Bass Trombone or Euphonium Tuba |