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ヤッパンマルス 小太鼓独奏のために【スネアドラム】 ソロ楽譜

Yappan Mars for Snare drum solo

商品番号 SOL122

グレード 4

出版社 ロケットミュージック

在庫:あり
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¥3,960税込
作曲者 會田瑞樹(アイタ・ミズキ)
シリーズ ソロ(木管,金管,打楽器)
編成概要 スネア・ドラム
解説  「その音は人の魂をゆりうごかして、悲しめる者を喜ばせ、疑ふものを信ぜしめ、憂ふものを笑わせる音…」『ヤパン・マルスの作曲家』/今東光著
 小太鼓の歴史を紐解けば、日本に伝来されたのは幕末の頃。開国間近の日本は揺れ動いていた。音楽による国威高揚を取り入れるべく、オランダ人二等水夫ヘフタイに師事するべく、《馬鹿囃子》が得意だった関口鉄之助、白井大八が勇んで向かっていった。1865年に刊行された『歩操新式』第3巻後半は「鼓譜」となっており、関口光嘉門人、犬飼清信が編集を担当。その中に、《ヤッパンマルス》は収められている。そしてここから、戊辰戦争をはじめとする内紛の中で、多くの若い命が散っていき、陸軍、海軍による軍楽隊の創立、ジンタなどの大衆芸能、見世物小屋への分派、華やかなる大正、そして無残にも多くの命が失われた戦争を経て、今ここにヤッパンマルスの譜面が僕の手元にある。
 音楽学者奥中康人氏による復元も参考にしつつ、しかし、僕の中で全く異なる風景が見えた。太鼓を打つという喜び、友と共に奏で、笑いあった日々。そのような明朗な息吹をそこに感じたのである。したがって本作品は、正確な復元という点は一切なく、むしろ21世紀の世界中の打楽器奏者のレパートリーとなるべく、再作曲を手がけたものである。随所に見られる「Yap-Pan !」の楽しい主題、FlamやRaff(ルーディメントの一種)が口三味線の音からそう名付けられたように、「ヤッパン主題」を大いに楽しんでもらいたいと願った。
 冒頭は、これまでに太鼓を奏で、そして戦地へと散っていった、すべての先輩打楽器奏者に対しての、心からの哀悼と深い敬意を込めた、葬送行進曲である。時間の都合による省略は可能であるが、できれば通奏してほしいと願う。
 僕たちのもとに、小太鼓という宝物を授けてくださった、全ての先輩打楽器奏者に謹んでこの作品を献ずるものである。

※小太鼓による、深く、少し闇を伴う、荘重な音色で奏でられることが望ましいです。スネアドラムの基礎を習得した上で演奏することがもっとも大事と考え、このようなシンプルな冒頭を置いています。「Yap-Pan!」というシンコペーションのリズムは奏者の任意でYap-Pan!と声を出しながら打つことも可能です。装飾音符の素早さ、打つ場所を変化させることで浮かび上がる音色の愉悦を楽しんでください。
解説2 〈會田瑞樹プロフィール〉
1988年宮城県仙台市生まれ。2010年日本現代音楽協会主催”競楽?”第二位入賞と同時にデビュー以降、これまでに300作品以上の新作初演を手がけ「初演魔」の異名をとる打楽器/ヴィブラフォン奏者。作曲家として2019年第10回JFC作曲賞入選、2021,2023年リトアニア聖クリストファー国際作曲コンクール特別賞を2度にわたり受賞。2022年2月には東京都「アートにエールを!」採択事業として初の自作自演個展を開催。10月には自らが作曲を手掛けた《祭禮―二台のヴィブラフォンのための協奏曲―》を新田ユリ指揮、京都室内合奏団とともに世界初演。2023年10月には全45曲からなる《北原白秋のまざあ・ぐうす》を発表。『今年出会った「新作」の中で、将来の育ち方が最も楽しみなひとつ。リミックスの時代たる21世紀の「創作」』(渡辺和氏)等の賞賛を受ける。2020年発売の最新アルバム「いつか聞いたうた ヴィブラフォンで奏でる日本の叙情」は年間最優秀ディスクとなる第59回レコードアカデミー賞受賞。ヴィブラフォン、現代作品の魅力を多彩に紹介した成果により令和2年度大阪文化祭奨励賞、令和3年度宮城県芸術選奨新人賞受賞。かなっくホールレジデントアーティスト。千代田区立九段小学校“九段planets”サポーターとして指揮者の任にあたるなど、ジャンルを越えた縦横無尽の活躍が続いている。
 2024年6月にはタイ・バンコクにおいて新作《日比谷》(萩原恭次郎詩)永野伶実氏委嘱作品《優しい女》両作品の初演は大きな反響を集めた。8月には指揮者として千代田区立九段小学校“九段planets”を率いて第72期TBSこども音楽コンクールに楽団創設以来の初参加。9月にはリトアニア・ヴィリニュスにおいて、モデスタス・バルカウスカス指揮、聖クリストファー室内合奏団シーズンオープニングコンサートに6年ぶりにソリストとして招かれ、自らが作曲を手掛けた《Stardust ―Concerto for Vibraphone and Strings Orchestra―》初演、11月には渕田嗣代氏委嘱作品《鶯の歌》(北原白秋詩)の初演が予定されるなど、演奏、創作の両面からその音楽性を発揮し続けている。
編成 スネアドラム(無伴奏)
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