作曲者 | Roger Nixon(ロジャー・ニクソン) |
シリーズ | 輸入オリジナル |
編成概要 | 吹奏楽 |
解説 | 1960年に作曲され、サンフランシスコ州立大学のシンフォニック・バンドとその指揮者エドウィン・クルスに捧げられた曲です。 作曲者によれば、このタイトルはカリフォルニア州の多くの町で毎年祝われるオールド・スパニッシュ・デイの祭りを描いたものです。特にサンディゴで夏に12日間にわたって繰り広げられる祭りは、千人ほどのキャストによって演ぜられるその地方の歴史劇をはじめ、パレード、ロデオ、それに街頭での踊り等、多彩なお祭りです。ニクソンはこのリズミックで華やかな音楽を「音のフレスコ画」と呼び、次のように述べています。 ──この曲は音詩と同じようなものであり、あるいはまた音楽的なアイディアのなかにまた別の音楽的な意義を含んでいることにより音楽劇と同じでもあるといえる。それは印象にもとづくものであり、その目的は物語を語るよりも、むしろ描写的な印象を創造するものだ。作品はスペインとメキシコの混血の民族の間でしばしば演奏されるような大きな舞曲形式をもち、音楽的な詳細な知識はこの曲を楽しむために必要ではない。── 曲は3/4拍子で、小太鼓とトランペットによるリズムを基本に、クラリネット等がスペイン風なメロディを歌い、ところどころに5/8、9/8拍子等の変拍子をはさみながら、低音楽器による前進的なテーマも出てきます。中間でハープとチェレスタとクラリネットで演奏されるワルツが音楽を静めますが、再び強烈な舞曲に戻って、華やかに曲を閉じます。全曲を通じて打楽器の活躍が印象的です。8分00秒。 (秋山紀夫) |