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下中拓哉のリコーダー指導ヒント Vol.10

下中拓哉のリコーダー指導ヒント

左手の親指

皆さんこんにちは!前回までは、ソプラノリコーダーの低い音を演奏するときのコツについて、お話しをさせて頂きました。
リコーダーは「運指を覚える事が出来れば、後は簡単」と思われがちですが、指以外の事にも留意して頂く事が沢山ある事を分かって頂けたかと思います。

さて、今回は指のお話。今までも右手の親指の事や、指の腹で穴を塞ぐようにする事は、触れることがあったのですが、今回は指が主役の回です。
今まであまり触れることのなかった「左手の親指」についてお話していこうと思います。

Vol.9までで取りあげた、最低音「ド」から長9度上の高い「レ」の音までの左手の親指は、裏穴を塞ぐか塞がないかの動きのみでしたが、高い「レ」より長2度上の高い「ミ」の音以上の高い音は、左手の親指を立てて裏穴の上のあたりに1ミリくらいの隙間ができるように塞ぎます。

以上のように、裏穴を「親指(英:thumb)で操作すること」を「サミング(thumbing)」と言います。

サミングの話になる時に「穴を“半分くらい”の隙間をあけて」という指示を目にする事がありますが、確かに高い「ミ」の音や「ファ」の音は正しくサミングしなくても音が出てしまうので、この時点では、穴を“半分くらい”あけてもあまり困らないです。
ただ、高い「ラ」の音や「シ」の音では正しくサミングしないと音が当たらなくなってしまうので、 サミングを習得する段階で、半分より狭い(1ミリくらい)隙間になるように指導するようにしましょう。

それと、高い「ミ」の音と高い「ファ」の音では、裏穴の隙間を作らないで、オクターブ下の音の運指のまま、高い音を演奏してしまう子もいるので、一人一人厳しく見届けるきめ細かい指導が重要です。

それではサミングを習得する為に譜例①を使って練習してみましょう。

  • 譜例

譜例①は低い「ミ」の音と高い「ミ」の音の反復練習ですが、音程が変わっても親指しか動かないので、まずは左手の親指の動きに集中するようにしましょう。
親指の第1関節を折り曲げて爪をずらしながら裏穴の上の方に1ミリくらいの隙間を作ります。
以上の事が出来るようになったらで良いので、( )内に書いてあるタンギングの発音も練習してみましょう。
高い「ミ」はトゥーやトーではなく、ティーで発音しましょう。

  • 譜例

譜例①が出来るようになったら、次は譜例②です。譜例①と出てくる音は変わりませんが音価が細かい所があり、指の動きを早くしなければなりません。

親指を立てたり塞いだりと、指の移動距離が長いとサミングがしにくいと思うので、早いパッセージの時は親指全体を瞬時にずらすように演奏しましょう。
それとサミングの練習は楽器を支えようとして、どうしても親指に力が入りやすくなってしまうので、力を抜くように心がけましょう。
親指が反った状態になっていたら、危険信号です。
次回は高い音を演奏するコツについてお話しします。それではまた!

下中拓哉

下中拓哉(しもなか たくや)
東京都新宿区出身。尚美ミュージックカレッジ専門学校音楽総合アカデミー学科作曲コース(4年制)を卒業。作曲を徳備廉純、高橋伸哉の各氏に師事。在学中にリコーダーの研鑽を積み、ポピュラージャンルでのリコーダー奏者としての演奏活動のほか、指導者としても活躍。東日本の小学校を中心に年間200校ほど訪問し、リコーダー講習を行う。そのほか、小学生のための器楽合奏や管楽器のための編曲作品が多数出版されている。現在、東京リコーダー協会 AULOS講師、リコーダー奏者、作編曲家。




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