下中拓哉のリコーダー指導ヒント Vol.1

楽器のくわえ方
みなさん初めまして!
私は下中 拓哉(しもなか たくや)と申します。普段はリコーダー講師として、東日本の小学校を回ってリコーダー講習をしたり、アレンジャーとして、小学生合奏や管楽器アンサンブルのアレンジをしたりしています。
これから、いくつかの項目に分けて、ワンポイントレッスンさせて頂きます。
このコーナーを通して皆様とお話し出来る事をとても嬉しく思います!宜しくお願いします!
楽器のくわえ方
さて、リコーダーは他の管楽器と違って、容易に演奏することが可能な管楽器と思われがちですが、演奏する際に、たくさん気をつけて欲しいことがあります。
姿勢やタンギング、左手の親指についてや楽器の掃除についてetc...
これから色々なポイントについて、少しずつお話しさせて頂きますが、まず最初に、『楽器のくわえ方』についてお話ししていきたいと思います。
こども達と関わっていて、たまにこんな光景を目にします。それは、リコーダーを、今にも食べてしまうではないか!と、頭部管を口の奥深くまで入れてくわえている姿や、絶対に口からリコーダーを離さないぞ!とばかりに頭部管を一生懸命くわえている姿です。
このような光景を目にした時は、いつもこども達に、
「リコーダー(頭部管)の先の部分を自分だと例えて、下唇は“枕”だと思って優しく下唇に置いて、上唇は“かけ布団”だと思って、リコーダーを優しくくわえてくれると嬉しいな。」
なんて声をかけます。

リコーダーの上手なくわえ方
皆さんが床に就かれる時、眠り方は一人一人違うのかもしれませんが、枕に、頭を力いっぱい押しつけて眠ったり、掛け布団に、力強く圧迫されたりしたら、非常に眠りづらいですよね。
こんなお話しをすると、こども達も、「せんせいみてみてー!」なんて口にしながら、頭部管の先をゆっくりと下唇に置いてから、優しくくわえてくれます。
演奏する時に息が正しく楽器に流れなかったり、唇に入った力のせいで、演奏がしづらくならないように、くわえ方がどうなっているのか、少し気にかけて見てください!
今回はここまでです!
少しでも演奏がしやすくなって、リコーダーが好きになってもらえますように...!

下中拓哉(しもなか たくや)
東京都新宿区出身。尚美ミュージックカレッジ専門学校音楽総合アカデミー学科作曲コース(4年制)を卒業。作曲を徳備廉純、高橋伸哉の各氏に師事。在学中にリコーダーの研鑽を積み、ポピュラージャンルでのリコーダー奏者としての演奏活動のほか、指導者としても活躍。東日本の小学校を中心に年間200校ほど訪問し、リコーダー講習を行う。そのほか、小学生のための器楽合奏や管楽器のための編曲作品が多数出版されている。現在、東京リコーダー協会 AULOS講師、リコーダー奏者、作編曲家。