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> Music People vol.3

Music People vol.3

Music People Vol.3

音楽科教員として採用されると吹奏楽部顧問になる可能性は高い


私の近作

 3 年前まであの吹奏楽で有名な柏市立柏高等学校に勤め、吹奏楽部の顧問をしていた。顧問は6人、部員は260 名の大所帯。部での私の役割は作曲と編曲と、そして指揮。年間およそ70 本の演奏会があるため、新たなレパートリーづくりのため、年がら年中作曲と編曲をしていた記憶がある。そして3 年前、春の人事異動で同じ市内の公立中学校に移った。「イチカシと離れたら作・編曲の仕事も減るかな?」と思ったのも束の間、異動後の方がかえって多いくらいで、今回のエッセイでは私の吹奏楽近作を挙げつつ、近況の報告としたい。

*『増尾音頭』
 4 年前のとある日、町会長さんが我が家にいらっしゃり「この増尾(柏市)地区のオリジナル音頭を作りたいと思っています。ついてはぜひ協力願いたいのです。柏市の音頭はあるのです。市ではなくて、この増尾地区2300 世帯のためのオリジナル音頭を作りたいのです。どうかよろしくお願いします」と懇願され、地元の町会長じきじきの頼みでもあり「音頭」の作曲は初めてだが興味もあったので「もちろんですとも!」と、いつもの悪いクセで後先を考えず一つ返事で引き受けてしまった。書き始めるとこれが意外に面白く、すぐに仕上がり録音をした。歌い手は教え子の高源麗美、合いの手と歌は市立柏高吹奏楽男子部員と地元の土小学校(ツチショウガッコウ)吹奏楽部のこどもたちでレコーディング。初演は増尾幼稚園園庭、納涼盆踊り大会にて老いも若きもみんな踊った踊った!大好評!!ホッと安堵の念。

*『フェアリーテイル』
 昨年4 月人事異動があり柏市立土中学校(ツチチュウガッコウ)に着任。職命は教頭。珍しい地名で、何でも11 の小さな村が合体してできたので土村になったそうである。職場が変わるだけでも大変なのに、新任の教頭で着任。着任したその日、「教頭っていったい何やればいいの?」って思ったのは一瞬で、すぐに仕事の嵐!洪水!!おびただしい数の文書処理の毎日が始まった。着任して4 日目の午後、組曲『フェアリーテイル』の音出しのため、どうしても東京音大へ行かなくてはならなかった。行ったらホント自殺行為か... 文書処理はどうする?けれどシンフォニックウィンドはスタンバッてる!指揮の山本孝先生には「・・・大丈夫ですよ、もちろん顔出します!」なんて言ってしまった。意を決しすべてを振り切り大学へ向かった。組曲『フェアリーテイル』は岩手県吹奏楽連盟創立50 周年記念の委嘱作品。5 月の初演を控えこの日が初めての音出し。大切な日。大学4 年以来ぶりの東京音大B スタジオ。柳田國男の『遠野物語』からヒントを得て書いた曲で、「前奏曲」「オシラサマ」「ザシキワラシ」「山姥」「河童」の5 曲を無事音出し完了。練習終了後に指揮者から皆へ一言と言われた。「…そういうわけで、今日は来るかどうしようか本当に迷ったのです。でも来てよかった。みなさんの演奏を聴いてジーンとしました。今日帰ってからまた頑張れます。やはり音楽の力はスゴイって改めて思いました。感動しました!ありがとうございました!」・・・皆、拍手をしてくれた。東京音大シンフォニックバンドの皆様、本当にありがとうございました!!

*『New かしわおどり』
 千葉県・柏のどの地区でも夏の盆踊り大会や小学校の運動会で、必ず『かしわおどり』の音楽が流れ、みなが賑やかに楽しく踊る。ただしここ数年、若者のかしわおどり離れ?が進み、町会が、地域が、市民がつくる1 つの輪が少しばかり欠けそうになっているとのこと。柏市役所の方から「ポップス調にアレンジして下さい。そうすれば毎年7 月末に開催される柏まつり、この曲で小学生対象のダンスコンテストをやります。何としても子どもたちに柏おどりを受け継いでいってほしい・・・」「もちろんです!」と一つ返事。今年で第2 回目の" New かしわおどりコンテスト" を先日見てきた。各小学校チームとも、それぞれの衣装できめて踊りもカッコよくきめていて、まつりは最高潮!親御さん、先生方、何より校長先生の声援がスゴかった。盛り上がってよかったよかった!ちなみにこの編曲がきっかけとなり、市立柏高吹奏楽部山形公演のためのポップスバージョン『花笠音頭』、浜松バンドクリニックの公開講座で熊本の玉名女子高校が演奏してくれたポップスバージョン『五木の子守唄』が生まれた。

*『ポップスステージ by ロケットミュージック』
 「はじめて吹奏楽部の顧問になって、どんな風に指導したらよいか困っている若い先生は全国にいっぱいいるのです。だから現場にやさしい譜面を提供できないかと考えまして・・・」とロケットミュージックの社長からお話をいただいた。今は折からの、びっくりするくらいの吹奏楽ブーム。多くの学校が吹奏楽部を持つ。音楽科教員として採用されると吹奏楽部顧問になる可能性は高い。管打楽器専門の人なら経験があると思うが、歌、ピアノ、弦楽器出身の人にはあまり馴染みがないかも。初任で、着任早々で、入学式でバンド指揮することになって、譜面台にスコア置いて・・・。緊張ですよね。それから私の前々任の市立柏高吹のように260 名も部員(ちなみに我が土中は全校生徒が268 人です!)がいるところもあれば、10 人前後でほそぼそと活動しているバンドもある。「少人数対応、初心者(生徒も教師も)にやさしい譜面を」のコンセプトに賛同し今現在書いているのが「ポップスステージ・シリーズ」。スコアに指導のヒントになるコメントを書いています!学校に勤める者同士、お互い頑張りましょう!!

*『Em Cua ngay hom qua』
 今年は8 月2 日に行われる市立柏高校吹奏楽部サマーコンサート。今回は来賓で、ベトナム大使館参事ほか数名の大使館関係者が来場するとのこと。市立柏高校吹奏楽部も最近は国際的で、私がいる時もシンガポール公演、中国承徳市公演など行った。海外メディアも注目しているようで、ついこの間も韓国のKBS 放送が取材に来ていた。ところで、そのサマーコンサート、「せっかく来てくれるのだから、サプライズでベトナムの曲をやりたいのだけど...」と顧問の石田先生から相談があり、調べてみたら『Em Cua ngay homqua』が今ベトナムで最も流行っている曲らしく、急きょブラスアレンジに。当日は仕事で行かれなかったが、原語で熱唱する高校生と、高校生離れしたバンドのサウンドに相当に感動したらしい。そしてご一行の方々、あまりに感動したので、秋の"市立柏高校オータムコンサート" にはベトナム大使とともにもう一度来柏するらしい。そして私は今、ベトナムの国民歌『ホーチミン賛歌』を編曲中です。

田嶋 勉【たじま・つとむ】 田嶋勉
作編曲家・柏市立土中学校教頭
第12 回文化庁舞台芸術創作奨励特別賞
平成18 年度文部科学大臣優秀教員表彰受賞




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